Xops・・・・ それは仮想環境において、世界中の人々と対戦できる画期的なオンライン対戦型体感ゲームである。 このゲームは死んだときの痛みや、銃の反動、自分自身の疲れなど、すべてが現実と同じになっている。 そして、この俺鈴木は、今日、Xopsにログインする。俺が強制ログアウトにならないためには、俺自身が俺自身の身を守らないといけない。 全ては、俺自身にかかっている。自分の命も、自分の体も。 第一話  「ログイン」 俺は鈴木。今、全世界で流行っているXopsに今日、仮登録そしてログインする。完全無料だが現実世界に戻ってきたときの身体の保証が無い。危ないだろうと思われるが、やっているひとは皆、このスリルがたまらないのだという。で、俺はスイスイとロビーサーバーへ。 「Xopsロビーサーバーにようこそ!」甲高い声のアナウンスが流れる。まわりにはMP5SMGやらM1911A1 COLT GOVERNMENT、SIGP220?らしきものを持っているのもいる。まあ俺が好きな武器はSIG ARMS と COLT社の銃だ。 まわりに銃を見ながらロビーへ。「こんにちは!」「ご登録ですか?」受付員の女性が高い声で言う。 「あ、そうです。」「ではお名前と年齢を・・・。」さっと登録用紙が出される。 「名前は・・・そうだな・・・」迷ったあげく、D・Wと書いた。最近習ったdeleteとwrongdoerの頭文字をとってつけた。意味はdelete・・・消去 wrongdoer・・・悪人  実際には悪人でもなければ、消去するわけでもない。まあかっこよかったからつけただけだ。 「書けましたね。では少々お待ちください。」用紙を出し、椅子に座った。待つこと15分。「D・Wさーん!」受付員が名前を呼ぶ。さっき決めたばっかりだから自分のことだとわからなかった。急いで受付へ。 「登録完了しました。それではごゆっくり。」 金(まあポイントだが)を10000ポイントもらって、早々とガンショップへ。 「いらっしゃい!」「おや、初心者かい!ならGLOCKがいいね。あとM4かな、取り回しがいいし装弾数もそこそこだよ。」 なぜ初心者だとわかったんだ?と思っていると、頭の上に初心者マークが!これで見分けているのか・・・Xopsはやはりすごいな。 辺りを見まわしてみると、案外初心者マークのついている人はたくさんいる。「この初心者マークはどうしたら・・・」最後まで言いきらないうちに、「ああ、それは150KILLで消えるよ」「あっありがとうございます」軽くかんでしまった。店主がくすくす笑っている。こちらも軽く笑って返した。「で、銃はGLOCK17とM4A1にするかい?」「あぁはい。お願いします。」ガバメントがいいと思っていたのに・・・ 「じゃあ初回割引で9000Pだよ」レジでお勘定をすませ、早速各サーバーへ。 「どれがいいかなぁ」かなりたくさんあって迷う。夜中になると減るそうだが、今の時間は一番多いようだ。 と、そこへサバゲー仲間の佐藤がやってきた。すでに初心者マークは消えている。 「おっ鈴木!Xops入ったんだ〜。じゃあ一緒に鯖回んない?」「いいよー」内心は、助かった・・・とかなりほっとした。 「んじゃ普通鯖はいろっか。もちろんチート対策付きの。」佐藤は軽く言った。「あ、うん。そうだね」かなり緊張していて、かなり体が強張っている。「じゃ、いっくぞーー!!」入り口はワープホールみたいな感じだ。入った瞬間体が浮く感じがした。と、次の瞬間、俺は戦場の中にいた。佐藤も隣にいる。「こっからはペアでいくぞ。」佐藤が言う。俺は軽くうなずく。 「隠れろ!」佐藤が叫ぶ。建物の影に隠れた、と、前を敵が走っていった。すかさずM4を構えて撃つ。『バンバンバン!』セミオートで3発撃つ。おおおおお!反動がすごい。銃をおさえるので精一杯だ。「ぐあああぁああ!」ぽっ、と血があがる。 『1KILL!』と自分のゴーグルのKILL数がカウントされる。 「おお!やったじゃん!記念すべき初KILLだよ!」 「ああ。ありがとう!」 『DEAD』と死体の上にでできた。何だこれは、と思っていると、死体がサーっと砂化していく。そして、消えた。 「・・・・・・・・」絶句していると、『ヒュン!ヒュン!』弾がこめかみをかすめた。 「(しまった。)」ささっとビルの裏に隠れる。が、ぴっと血が銃についた。「佐藤?」 「・・・・・逃、逃げっ・・・・」『ダダダダダダダダダダダッ!』『キキンッ!』 佐藤は目の前で吹っ飛んだ。『どさっ。』佐藤はその場で、血まみれになって倒れた。地面に血の湖が広がっていく。 「・・・さ・・と・う?」鈴木は佐藤に問いかける。 「・・・・・う・うう・・う・・・・・」『バンッ!』もう一発の銃弾が飛んでくる。『バスッ』鈍い音をたてて佐藤に当たった。 「ごふっ」口から血を吹いた。 「佐藤!おい!・・・」 「・・・・う・・・が・・ん・・・・ば・・・・・・・」 『DEAD』と佐藤の上に出た。そして、佐藤は砂になり、消えた。 「・・・・・・・・・・・・・・」『ダダダダダダダッ!ダダッ!ダンッ!』銃声が近づいてくる。 「仇をうたなければ・・・・佐藤の!・・・」 『ダダダッ!』『カキンッ!』 「(やった!弾切れだ・・・)」「M4の残弾数は・・・よしっまだ10発はある!」 さっ、と影から出る。リロード中でかなりあせっている。マガジンを取り落とした。敵の顔に絶望の色が満ちた。 そして、『ダダダダンッ!!』「うああああああああぁぁぁぁ・・・・・」『2KILL!』 『Mission Compreted!!』 「勝利したRED TEAMには全員に10000Pの賞金が与えられます!」 どさっと手の上に10000Pの賞金が落ちてきた。っと気になるのは佐藤だ。あの後消えてからいったい何処へ? 「やったな・・・」後ろを振り返ると、佐藤がいた。 「大丈夫か!?」 「ああ・・・」しかし、見た感じではどう考えても『大丈夫』ではなかった。体全身が包帯だらけで、縫っている場所もある。 「・・・・・・・・・」あれこれと考えていると、佐藤が「大丈夫だから。心配すんな。」「ともかく、初参戦初勝利おめでとう!」ぽんっと背中をたたく。「ああ、ありがとう。」 「ログアウトするか・・・」ロビーサーバーに戻ってきた。ログアウトポートに行き、ログアウトした。 「俺は・・・二人殺した・・・」確かに、二人殺したのは確かだ。しかし・・・「俺は・・・・・・いや、これはヴァーチャルだ。実際に死んではいない。そう簡単に精神不安定になるわけじゃないんだ・・・」 鈴木は自分に暗示をかけた。 初めて敵を殺したときは、誰でもそうなると、佐藤が言っていた。 「大丈夫だ。俺はこのゲームを続ける。大丈夫・・・!」 鈴木は、Xopsに本登録した。 銃器解説 GLOCK17 1980年、以前から軍用プラスチック製品会社で、オーストリア軍とのつながりが深く、現場での兵士の声を聞くことが多かった。その経験を生かし、当時としては革新的なプラスチックを多用したこの銃を作った。 オーストリア軍の軍用銃トライアルにて『Pi80』の名前で時期制式拳銃として採用された。 GLOCK17はそのコマーシャルモデルとして1982年に販売された銃である。 発売当初は玩具的なデザインで敬遠されたが、優れた安全設計と特殊な強化プラスチックによる軽量さで次第に普及。 また、メディアによる「プラスチック製なので空港検査で引っ掛からない、犯罪向きの銃である」などといった誤報が、逆にグロックの知名度を上げるといった出来事もあった。 ただし、金属探知機は別として、X線検査で「写りにくい(銃のシルエットがわかりにくい)」ということはあったようで、後にグロック社はマイナスイメージ払拭も意図して、ポリマーフレームに金属粉(造影剤)を混入し、これを世間に強くアピールしている。そのかいあって、現在では民間のみならず公的機関でも幅広く使用されている。 この銃が公的機関に多く採用される最大の理由は3つの安全装置にある。 @トリガー前方の小さなレバーを引きながらでないとトリガーが引けないトリガーセーフティ Aファイアリングピンの解放をブロックするドロップセーフティ Bファイアリングピンセーフティ の3つである これらの安全装置により、シングルアクション並みの軽いトリガープルでダブルアクションオンリーを実現し、初弾と次弾との間のトリガーストロークに差がないことも命中精度の向上に繋がっている。 銃身が低くセットされ全体のバランスがよいことも、ユーザーから高い評価を受けている。 COLT M4A1 Carbine 米国の特殊部隊統合軍SOCOMが、XM177の後継としてコルト社に開発依頼したM16A2のカービンモデル。それまでにも存在したM16系のショートカービンモデルの完成形、ひとつの頂点を形成するモデルである。 それまでのM16系カービンと異なり、キャリングハンドルを着脱式としてレシーバーに20mmマウントレールを設け、M203を確実に固定するためのステップド(段付き)バレルを採用するなど、細かい部分で修正が加わっている。 その完成度と性能の高さが認められ、1994年、アメリカ陸軍に3バーストモデルの「M4」が。 SOCOMにフルオートモデルの「M4A1」が制式採用された。 現在では沿岸警備隊を除く全軍にM4/M4A1カービンが配備され、またアメリカ陸軍では全てのフルサイズM16をM4カービンに更新中であるという。  RISの登場以降、その汎用性は極めて高まり、ダットサイトやスコープ、レーザーサイトなどといった照準用光学機器だけでなく、フラッシュライトやスリング用スイベル、バイポッド、バーチカルグリップ等の補助器具が状況に応じて自在に交換可能となった。 US SOCOMはこれらをアクセサリーキットとして「SOPMOD(Special Operations Peculiar Modification)」の名で開発・採用し、特殊部隊など第一線の部隊に配備している。 また、このようなレールを介して着脱可能なアクセサリーに関しては、個人の裁量が認められているようで、支給品のSOPMODキットに含まれないレールマウントやカバー等を使用する兵士の姿も見られる。 モデル 全長(伸長時) 重量 口径 装弾数 連射速度 M4 760(840)mm 2.68kg 5.56mmx45 20/30 − M4A1 760(840)mm 2.68kg 5.56mmx45 20/30 850発/分 M1911A1 COLT GOVERNMENT 「大口径主義のアメリカ」の象徴とも云える自動拳銃。 正式名称は「コルトM1911」。 「コルト ガバメント」というのは民間モデルの商品名であり、その他にも様々な愛称がある。 フルサイズの5.1インチモデルの他、4.3インチモデルのコマンダー、3.5インチモデルのオフィサーズ、3インチモデルのディフェンダーがある。 天才銃工と名高いジョン M ブローニングが開発したM1900を原形としており、M1911に至るコルト社での改良によって、シンプルで信頼性が高く、バランスの取れた完成度の高い銃となった。現代オートのお手本、源流である。 本銃の採用以前である19世紀末から20世紀初頭、アメリカ軍も他国同様.38口径の拳銃を採用していた。 しかし、植民地であるフィリピンの原住民族・モロ族の反乱の際、興奮状態の戦士達は38口径弾を受けても倒れることなく戦い続け、アメリカ軍の兵士達に衝撃を与えた。 それ以来、アメリカはストッピングパワーの高い.45口径に対して盲目的とも云える信仰を持ち、事件後には旧採用銃であるコルト SAAを引っ張り出し再採用した上、その後継にも.45口径弾を使用する本銃を『M1911』の名前で1911年に採用する。 1926年に米軍の要望により操作性の点で細かな改修の加えられて「M1911A1」となったが、それからは、1985年にM9にその座を譲るまでの実に半世紀以上の間、軍事大国アメリカの制式拳銃として活躍した。 これまでに約200万挺が生産され、世に出てから既に一世紀近いが、今なおカスタムモデルが特殊部隊などで現役として活躍している。 また軍用のみならず、アメリカ国内では民間用としても抜群の人気を誇り、一連のシューティング競技ではほとんど『定番』的存在となっている。